血液中の様々な成長因子が創傷治癒に重要な役割を果たしていることがわかり、この成長因子を用いた組織再生への試みが行われるようになりました。
特に、血小板には、創傷治癒や組織再生に効果的な成長因子が多く含まれていることが知られており、この血小板を濃縮し、局所に移植することによって組織再生を図ることが考えられるようになったのです。
多血小板血漿(Platelet Rich Plasma:PRP)は、この血小板を高濃度に濃縮した血漿のことです。健康な成人では血小板は血液1mm3中に12~38万個、平均で20万個程度含まれていますが、PRPではその3.5~4.5倍程度の高濃度の血小板が含まれています。
血液凝固反応の過程でにおいて、この血小板を高濃度に含んでいるPRPが脱顆粒を起こし、顆粒中に含まれるPDGF、TGF-β、VEGFおよびEGFなどの成長因子を創傷部に放出するのです。PDGFは、細胞増殖の促進、血管の新生、マクロファージの活性化が主な作用とされています。
TGF-βは、細胞サイクルを刺激して、Ⅳ型コラーゲンなどの生産を促し、また、細胞の分化や増殖、遊走を調節します。
VEGFは、強い血管新生作用があることにより、局部の血管新生と炎症をコントロールしていると考えられています。
